フジロック2017出演第二弾発表 は、小沢健二のためだけにある…と言っても過言ではないw

 

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ミュージックステーションに出演し、フジロックへの出演を発表したと聞いた時、「ああ、やっぱり小沢健二だわ」と笑うしかありませんでした。

 

そして、正式に発表された出演アーティスト発表第二弾は、予想通り小沢健二の出演を正式に発表するためにあったと言っても過言ではないでしょう。

今をときめく水カンや、サニーデイくるりも全く印象に残りません。

元々、小沢健二には、そう言ったサプライズ好きの癖があります。

フリッパーズの突然の解散もサプライズでした。ツアーも決定し、クラブチッタ川崎4デイズのチケットを握りしめていた私は、ただただ呆然とするしかありませんでした。

ソロへの転向の際も、突然の日比谷野音でのフリーライヴの決行。

ただでさえセンセーショナルだったのに、「天気読み」他、ソロの楽曲はフリッパーズからはほど遠い、レイドバックしたアメリカンミュージックのようであったのにも驚きました。

個人的には、小沢健二の歌詞が伝わりやすくなったのが嬉しかった。

フリッパーズのキラーワードの数々。

「ほんとのこと知りたいだけなのに、夏休みはもう終わり

「上を向いた涙なんてのは鼻で笑おう」

シニカルで、でも何かを射抜いている素晴らしい歌詞の数々は、日本ロック史上になかったフリッパーズの特異なキャラの中に埋没しているところがありました。

ところが、ソロの小沢健二は、シニカルさを完全に捨て去っていました。

20世紀の終わり。世紀末ブームがあり、誰もが核戦争による世界の終わりや終末思想にかぶれ、シニカルになっているのをあざ笑うように、能天気な人生賛歌のようなラブソングやストレートなロックを歌い、リスナーを驚かせたのです。

そして、その歌の下手さにも、皆驚いたw

「愛し愛されて生きるのさ」「ラヴリー」「いちょう並木のセレナーデ」

使い古された陳腐とも思えるラヴソングの決まり文句の連発に驚きはしたものの、実際には陳腐な言葉に異なる響きを与えており、オザケンの面目躍如とも言えるポップソングを連発したのでした。

小沢健二の活動は、どこかファンの予想や期待を裏切った上で成就させるようなマジカルなところがあり、多くの人がその魔力に惹きつけられたと言っても良いかもしれません。

今回のフジロック出演も然りです。

ミュージックステーションでのフライング。続けて、1日二回のステージ。(おそらくグリーンでの)レビュー(なんとなくライヴじゃないイメージなので…)と、夜中の弾き語りを決行すると発表。

しかも、夜中のステージでは「天使たちのシーン」を歌うなんて言い放っているしw

(悔しいけど、見たいです。聞きたいです。歌下手でも構いません。あ、できればソプラノサックスソロは入れて欲しいですw)

「ああ、小沢健二節炸裂だぁ」と、なんだか嬉しくなります。

恐らくですが、ファンの思いが弾け過ぎてしまうアンバランスなパフォーマンスになるんじゃないか?と予測しています。

でも、これもまた祭り。小沢健二がどんなステージをするのか?を想像しながら過ごす苗場は、なんとなく晴やかになると思っています。

オリーブ少女のおばさんも、渋谷系に熱中した々文化系男子のおっさんも、後追いの若いファンも、第一線に戻ってくる小沢健二が、どんな演奏をするのか妄想を炸裂させ、皆想いのたけをぶつけるのでしょう。

そういう禊的なステージであっても全然いいでしょう。

終幕と共に思うのです。

「ほんとのこと知りたいだけなのに、夏休みはもう終わり」と。

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二人の天才の邂逅 C・シーリとB・メルドー

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Brad Mehldau (p)
Chris Thile (mandolin,vo)

クリス・シーリーとブラッド・メルドー

よもや、この二人が共演アルバムを出すとは思わなかった…

かたやジャズシーンを代表するピアニスト、かたやブルーグラスシーンを牽引する気鋭の天才のタッグである。最早期待しかない。

しかも、発売に先駆けて公開された映像では、あのギリアン・ウェルチの「Scarlet Town」のカヴァー!

日本で200人くらいは悶絶したにちがいないでしょうw

アルバム収録曲は、以下の通り。

CD1
01. The Old Shade Tree
02. Tallahassee Junction
03. Scarlet Town
04. I Cover The Waterfront
05. Independence Day
06. Noise Machine

CD2
01. The Watcher
02. Daughter Of Eve
03. Marcie
04. Don't Think Twice It's Alright
05. Tabhair Dom Do Lamh


ディラン、ジョニ・ミッチェルエリオット・スミスなどのカヴァー、オリジナルに加えて、日本盤のボーナストラックは「Dark turn of mind」と、またもやギリアン・ウェルチの名曲のカヴァー!他にもアナログオンリーのボーナストラックはフィオナ・アップルとファンを喜ばせる楽曲がてんこ盛りです。

若者に受けるような先鋭さがあるとは言わない。でも、このデュオは、ある種のアグレッシヴさを持った、絶好調のノンサッチならではの企画と言っていい。

それにしてもクリス・シーリのワーカホリックぶりには驚かされる。

2016年夏に奇跡の来日を果たした後も、アメリカの国民的ラジオ番組の司会に抜擢され、様々なセッションで話題になり、本作を2017年1月に本作をリリース。4月にはエドガー・マイヤー、ヨー・ヨー・マとバッハを取り上げたアルバムに参加と、目まぐるしく活動を活発化させている。

活動停止状態のニッケル・クリーク、パンチブラザースの活動も停止中とはいえ、それらを全て加味すると、とんでもない活動の幅である。

旺盛な雑食性、クラシック、ジャズ、ロック、はたまたテクノまで、あらゆるジャンルの音楽を咀嚼し、消化し、吐き出す、まさにブルーグラスシーンのフランク・ザッパともいうべきクリスの今後の活動からも目が離せない。

どこまで突っ走るのか?天才の長き旅は、まだまだ続く。

頼む、一度でいいからフジロックの夕暮れのヘヴンで存分にプレイする勇姿を見せて欲しい。

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フジロック2017 出演アーティスト 遂に発表!

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遂に第一弾が発表されましたね!

昨年より一般受けしそうなメインアクトの面々に狂喜した人も多いはず。

今回個人的に嬉しかったアーティストは以下の通り。

APHEX TWIN
BJӦRK

ポスター表記からしてヘッドライナーでしょう。

ビヨークは説明不要の現在ボーカリストとして間違いなく頂きに君臨する歌姫だけに、安定したヘッドライナー。3日目でしょうか?

エイフェックスを初日に持ってくるのでしょうか?ライヴアクトとして未知数というか、何をやらかすか分からない飛び道具的存在なだけに見ておきたいところです。

LCD SOUNDSYSTEM
QUEENS OF THE STONE AGE
THE XX

LCD、クイーンズは待ってました!と思っている人も多いでしょう。

2度もキャンセルしているストーナーロックの代表的バンド、クイーンズは、フジロックの執念さえ感じてしまいます。

デイヴ・グロールが絶賛し、イギー・ポップが共演する現在進行形ロックバンドでは代表格の一つだけに楽しみです。

LCDは熱狂的なファンも多く、前回のライヴもベストアクトに上げている知人も多かったので、今回は是非見たいところですね。

XXは前回キュアーの裏で、ステージ上で「キュアーが裏でやってる」とぼやくほどのキュアーフォロワーでもあり、今回は話題の新作を引っさげての来日なので、やっぱり被りさえなければ見たいところ。

SAMPHA
STURGILL SIMPSON

個人的には、この2組も注目しています。

ブラックミュージックとアメリカーナの急先鋒的存在。なかなか見れない今後が楽しみなアーティストであり、こう言ったアーティストがしれっと入るのがフジロックの魅力。なにげにアメリカーナをフォローしているフジロック。個人的にはもう少しオルタナカントリーよりのアーティストが見たいところですが、なかなか見れないアメリカーナのロックよりのアーティストを呼んでくれるのは嬉しいところです。

 

今回は3組のヒット。

APHEX TWIN

LCD SOUNDSYSTEM

LORDE

まあまあの的中率ではないでしょうか?

 

これから決まる出演アーティストにも期待です。

特に、今回個人的に希望したいのは2月に新作をリリースするリアノン・ギデンスです。

すでにオルタナカントリー系では確固たる地位を築いているリアノン。

コステロやマムフォード&サンズなどが参加したディランへのトリビュートプロジェクト「ニューベイスメントテープス」でもボーカリストの存在感をバッチリ見せつけた彼女。今やアメリカを代表する女性ボーカリストの一人と言っても過言ではないです。

ニグロジャグと云う歴史に埋もれたジャンルを復興させたCarolina Chocolate Dropsのボーカリストとして注目を集め、ソロで俄然ボーカリストとしての幅、実力ともに急成長する注目のアーティスト。

新作リリースに合わせてのフジロック出演を期待してしまいます。

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ともあれ、これからの発表も楽しみですね。

 

 

フジロック2017 出演アーティスト WHY?とエイミー・マンを勝手に希望!

フジロック出演者発表前は、勝手な妄想を弄ぶのが何より楽しい。

これが来るんじゃないか?ツアー日程はどうだっけ?アルバム発売があるからフジロックに出演するんじゃなかろうか?様々な妄想する楽しさもフジロックならでは。

今まで「これが来るとは!」といい意味で足元をすくわれたことがある人なら、尚更妄想に拍車がかかるんじゃないでしょうか?

 

さて、今年は1月からお気に入りのアーティストが新作をリリース。俄然妄想に拍車がかかっています。

ちょっと無理そうなC・シーリ&B・メルドーから始まり、2月にはリアノン・ギデンスがリリース。

3月はなんとエイミー・マンとWHY?が新作をリリースするという嬉しい悲鳴。

エイミー・マンは朝霧、フジと出演済みなので、ちょっとした常連さんと言ってもいいでしょう。

妖艶な容姿に圧倒的な評価を受けるソングライティングに作詞の才能。

ここは是非出演を希望したいところです。

多くのビギナーが映画「マグノリア」で止まってしまいがちですが、エイミーの魅力はそこで止まってしまってはもったいない。

ソロアルバムは駄作なしと言っていいし、コンセプトアルバム「フォーゴットンアーム」や3分間ポップの玉手箱のような「バチェラーNO2」など、素晴らしい。

近年の「スマイラー」や「チャーマー」も憎めないポップアルバムです。(ちょっと荒っぽい作りではありますが…w)

音楽を愛する多くの人に好きになっていただきたい良心的女性ボーカリストです。

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(二大「SAVE ME」といえば、クイーンとエイミーですねw)

 

そして、4年半ぶりに新作をリリースするWhy?も期待したいですね。

来日公演も結構やっていて、日本での人気も(密かに)盤石なのがWhy?

奇才ヨニ・ウルフ率いるWhy?は、アンチコンという一時期一世を風靡したヒップホップレーベルのユニットだったのですが、いつの間にかバンドになっていたようですw。

ヒップホップと言いますが、どこかとぼけた感じが魅力で、ヒップホップ界のビーチボーイズと秘かに呼んでいます。

いわゆるヒップホップ的なアプローチをするのではなく、初めからほぼポップバンドのようなサウンドプロダクションで、初めて聞いた時からいわゆるボーカル以外は、どこぞのポップバンドとしか思えないドリーミーなサウンドが魅力です。

私が見た来日公演でもポップパワー炸裂で、鉄琴を乱打するというwヒップホップのイメージからはかけ離れたプレイで大盛り上がりしていました。

傑作「エレファント・アイ・フラッシュ」で見せつけたヨニのポップセンスは本物というしかなく、その後も快作を立て続けにリリース。

独特のポップセンスは新作からの新曲でも健在。今にも泣き出しそうな鼻声ラップで聴く者をポップでヒップでサイケな世界に引きずり込みます。

もともとゆるいユニットの形態のバンドなので、是非フジロックでは大人数でゆる〜く豪華なライヴを期待したいところです。夜のレッドが良いなあw

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2017 fujirock  出演アーティスト大予想!

日程も発表され、既に始まってるフジロック

1月中に第一弾発表があるかも?とやきもきしている人も多いと思います。

年々洋楽離れも進み、ヘッドライナー候補も挙げにくくなってきている昨今、それでも、あれやこれや夢を広げて楽しめるのがフジロック

今年も予想大会を実施しましたw

NYで完全に日程が被っているフェスの出演アーティストが発表されたりと、後日修正も必要になるでしょうがw、ひとまず第一弾予想アーティストの発表です。

 

■グリーン

Arcade Fire / ケンドリック・ラマー / メタリカ

ニュー・オーダー / エレファント・カシマシ / ボン・イヴェール

ハイスタンダード / プロフェッツ・オブ・レイジ / カニエ・ウェスト

 

■ホワイト

アラバマシェイクス / Halo Orbit / ブライアン・イーノ

イギー・ポップ / アメリカン・フットボール / エイフェックス・ツイン

スチャダラパー / D・A・N / LCDサウンドシステム

 

■レッド

バッファロードーター / Lord / チャランポ・ランタン

Ogre You Asshole / DJシャドウ / ダーティ・プロジェクターズ

ブロンド・レッドヘッド

 

■ ヘヴン

Go Go Penguin / デヴァンドラ・ヴァンハート / 渋さ知らズ

七尾旅人 / 田我流

空気公団 / レタス / H ZETTIO

 

その他

中村まり / ムジカ・ぺッコリーノ / スカート

フジファブリック

児玉奈央 / 小沼ようすけ

 

3名のフジロック仲間の毎年恒例、新春予想大会の第一弾。

ひとまず保留もありますが、このような予想に。

今年から非ロックが増えるんじゃないか?ヒップホップ、ジャズあたりのアーティストが増えそうな予感がしてます。

昨年のカマシ・ワシントンやロバート・グラスパーといったジャズ勢、もしかしたら、ベビーメタルで封印が解かれたアイドル勢の出演などもあるかもしれない。

期待したいワールドミュージック系は、こう言った流れで減少するかも…などと妄想するのも楽しいですね。

ジャズ勢ではマーク・ジュリアナ、ハイエイタス・カイヨーテ、ジャガ・ジャジストなども出そうな気がするし、アイドル勢では宇多田ヒカル、パフューム、ねぎっこ辺りは出ても全然おかしくない。

もちろん、これは予想です。希望ではありません。

個人的な予想ラインナップは以下の通りですw

■グリーン

ニール・ヤング / ジャック・ホワイト / 細野晴臣

■ホワイト

B・メルドー&クリス・シーリ / ブライアン・イーノ / ニック・ケイヴ

■レッド

アドリアーナ・カルカニョット / ムーディーマン / アラバマ・シェイクス

■ヘヴン

サラ・ジャローズ /  ギリアン・ウェルチ / アビゲイル・ウォッシュバーン&ベラ・フレック

まず、ないですけどw

これからアンテナ伸ばして、更にヴァージョンアップを予定しています。

乞うご期待!

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今月のライヴ 藤井郷子4

「月1回ならライブもいいよ」と妻が言ったから、今日はライヴ記念日

そんな感じで、月一回入魂のライヴ選びをしているw
別に行かなくても良い時もあるし、そういう気分でもない時もあるんだけど、毎月一回のライヴを入念に選ぶのも悪くない。
さて、今年の締めは中村まり・ロンサムで全く無問題だったんだけど、明けの1月は結構悩まされた。
七尾旅人with梅津和時と悩んだけれど、最終的に決めたのはこれ。
藤井郷子4&藤吉(藤井郷子+吉田達也)!
国内のジャズピアニストで好きなのは山下洋輔板橋文夫、南博、スガダイロー、そして藤井郷子あたり。
特に藤井郷子は、女性だし、ちょっと特異なピアニスト。インプロなんだけど凄くメロディアス。このカルテットはリズム隊がロック畑なので、ロック好きにも分かりやすくメタリックなクリムゾンに近い印象が個人的にはあって相当好き。フリージャズ+ロック+プログレでありながら、結構スウィングしていてリズムが柔軟。
ただ藤井さんが、ヨーロッパでも人気なので国内で4をやるのは結構レアなので、なかなか見ることがままならない。
横浜プロでの藤井4は、個人的に国内ジャズのライヴでは忘れられない刺激的な演奏で、藤井の圧倒的な統制力と変幻自在なパフォーマンスに圧倒された。
もちろん各メンバーのスキルがメチャクチャ高いのは言うまでもないけど、藤井郷子のピアノは、ハイレベルでありながら聴きやすく、しかも躍動感がある。フリーと言いつつ、それなりにポップだと思う。
決して破壊や(良い意味で)暴力的になら
ないのが女性的だななんて思ったりもするプレイが大好き。

ピットインで藤井郷子4を堪能して3000円w

東京が良いな、と少し思うのは、こんな時。

 
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Not All Who Wander Are Lost / Chris Thile

 

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2001年、クリス若干21歳の時にリリースした作品。

一聴してクリスのマンドリンの爽快な響きにドキッとさせられます。

そして、バックにベラ・フレックやJ・ダグラス、エドガー・マイヤーなどが名を連ね、今に続くクリスの異種格闘技戦の始まりが、この作品にあることを教えてくれます。

先頃のパンチブラザーズ初来日公演の衝撃は、各音楽メディアでもブルーグラスのバンドとしては破格の扱いを受けましたが、「ブルーグラスではない」と言う主張は、少々的外れでしょう。

ライヴで印象に残ったのは、クリスがブルーグラスという音楽を愛していること。

愛しているが故に、ブルーグラスをアップデートしなければならないことを痛切に感じているのだということがライヴから伝わってきた筈です。

だからこそ、この作品がクリスのターニングポイントになった重要な作品だと改めて思わせられます。

クリス同様、ベラはブルーグラスに新しい血を混入しようとしているアーティストであり、ベラはどちらかというとジャズからのアプローチが見て取れます。

本作⑦などはベラっぽさを感じてしまいます。

しかし、作品全体から受ける印象はクリスのブルーグラスでやれることをやること。そして、それを超えて行こうとする強い意志です。

この作品に惹きつけられるのは、クリスのアーティストとしてのブルーグラスへの強い愛情と美意識だと思います。

あくまでも足場はブルーグラスにある。ある種のクリスのブルーグラス作品の集大成的な意味合いのある作品だと、どうしても思える作品ですね。

全曲インスト。クリスの声が恋しくもありますが、それ以上にクリスのマンドリンの美しい響きは、パンチでは後退しているだけにじっくり聴きたいものです。

振り返ってみれば(2016年)、この作品はマンドリン奏者クリス・シーリの集大成。

この後、新しいエピソードが始まり、そのエピソードはブルーグラスを踏襲しつつ、それを越えようとするクリスの果敢なる挑戦の試行錯誤と達成の章となっているのだと思います。