【ワンコインCD】聞き耳を立てよ Billie Marten「Writeing of Blues and Yellows」

2016年リリース Billie Marten「Writeing of Blues and Yellows」。¥300也。
当時、結構話題になった弱冠17歳の天才ssw少女が放った傑作です。
J・ブレイクのように静謐でありながら奥底に激情が渦巻いている。全編ほぼアコースティックなのにサウンドが豊潤。
テクノとsswには、内に強烈なキャラと狂気を孕むと言う点で近親関係にある場合が多いです。
そういう点でも、そこはかとなくこのアルバムにも良質なテクノに近いものを感じました。

最近とみに聞かなくなったイギリスらしい哀愁さもあって、ブリティッシュ好きだった人間にとっては、その点でも魅力を感じてしまいます。
内容もさることながらアートワークも素晴らしく、D・ホックニーなどの表記もあり、そっち方面にも精通しているようで、アートワークだけでも只者じゃない感がビシビシします。

アートスクール出身のどちらかと言えば内省的な学生が、普段の印象からは想像できない力を発揮してみせた極私的な作品といった風情も良い感じです。
本当に17歳?恐ろしいものを感じますw

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フジロック2018 出演者予想 箸休め第四弾発表

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サクッと発表されましたね、フジロック第4弾w

まあ、ボブ・ディランまで出たら、もうメインはお腹いっぱい。

これからは朝から夕暮れあたりまでを充実した時間にする好みの中堅アーティストが決まる方が良いですからねw

よくよく考えて下さい。

ディランの裏のヘヴンで(私だったら)ニール・ヤングとかトム・ウェイツが出たとかw、ケンドリックの裏で(私だったら)ホワイトにパンチブラザースがガシガシやってたとかw。

結局体は一つですw分身の術も使えません。

メイン級が豪華になり過ぎてもいいわけじゃないんです。「かぶった〜」「結局移動時間を計算して諦めた」というのがフジロックは特にある。それでも楽しいのがフジロックとも言えます。

個人的にはケンドリックとディランは嬉しい。各会場のトリに贔屓なアーティストがいるのは、やっぱり得した気分になりますからね。

ディラン、ケンドリック、アンダーソン・パークもしくはDirty Projectorsがホワイトトリくらいで3日間なら結構文句なしと言えなくもないwあと夜中のジョンホプねw

トリ前あたりでMGMT、ヴァンパイアなどがあれば、結構楽しめるんじゃないか?など考えれば、あとはむしろ昼あたりに柴田聡子とかスカート、中村まりなんてのが出たり、早朝にエイミー・マンとか、サラ・ジャローズ、リアノン・ギデンズなど女性ボーカルなんかが出てくれた方が間違いなく楽しめる。昼間っからレッドでChaiとかもいいかもw夜中に砂原、tofubeats、あ、moodymannが決まったら泣くかもw

夜にヘヴンでティグラン・ハマシアンっていうのも良いなあwなんて夢もあるww

 

なんて、思いながらの第4弾!今回はハナレグミが当たり!無難なセレクトで手堅く当てた感が強いです。やっぱりハナレグミはヘヴンかなあ。ディランの裏で、ハナレグミユニコーンでヘヴンに邦楽好きを集めるとかあるかもしれないですねw

フィッシュボーンは、昔は好きだったけど今はどうなんですかねえ?さすがに体力も落ちているだろうし、でも現役でやってるんなら楽しめそうですけどねえw

期待せずに観たら、うっかりすごかったっていうサプライズがあれば嬉しいですけどw

邦楽としてはceroエレカシハナレグミと、フジロックらしいセレクトな上に間違いない感じなんですが、贅沢言えば意外性がないのが残念。

個人的には、エレカシ同様まだ出演してないのが不思議でならないカーネーションオリジナルラブを待ち望んでいるんですけどねえw

とにかく、今後は粒よりだけどピリリと辛いアーティストを期待していますw。

ワールド系、オルタナカントリー系、あとジャズ系で粒選りなのを期待しますが、毎年叶ったことがないので密かに期待してますw

 

天才的パフォーマー、デビット・Bという二人

ボウイの死は大きなショックでした。ボウイらしい不意打ちが、なんとも複雑な心境にさせられたものです。

ボウイの死直後のコメントの中で、とある評論家が言った「ボウイはジャンルにこだわりがなかったんだと思う」という言葉が強く印象に残っています。

もっと言ってみれば「結構節操がなかった」のだとも言えると思います。

いわゆるグラムロック(ジギー時代)のインパクトが強いけれど、結構節操なく今時のスタイルに飛びついたのもボウイだったと言えるでしょう。

もう一人、貪欲にスタイルを変え続けるデビットがいます。

その名もデビット・バーン。

その飄々とした風貌からボウイのようなカリスマ性を敢えて避けているのだと思いますが、その活動を見れば時代を変えるようなセンセーショナルな所こそありませんが、確実に大きな影響を与え続けた偉大なパフォーマーと言っていいでしょう。

ワールドミュージックの拡大に大きく貢献した一人だったし、トーキングヘッズ時代のアフリカンリズムを取り入れたサウンドもセンセーショナルだったし、ライヴ映画の金字塔「ストップ・メイキング・センス」は今もってライヴ映像の金字塔だったりする。

バーンの功績は数え上げればキリがないと言っても過言ではありません。

とにかくデビット・バーンはボウイと同じイニシャルだしw、全くボウイに引けを取らない偉大なアーティストなのは間違いありません。

ただ、この人はボウイと違ってユーモアをこよなく愛しているのだと思います。

ロックが持つ宗教チックな危うさを嫌っているんだと個人的には勝手に解釈してますが、一環して面白真面目に音楽と向き合っているのは間違いありません。

どこか滑稽だったり、人を喰ったようなパフォーマンスが魅力で、個人的にはそこがバーンの大好きな所なのですが、まあ一般にはちょっと受けない要因でしょうw

Nonsuchからリリースされた久々のバーンの新作「アメリカン・ユートピア」は盟友イーノなども参加した意欲作で、このリリース後のテレビでのパフォーマンスがこれまた最高です。

これこそバーンならではのパフォーマンス。

バーンらしいユニークなパフォーマンスに一筋縄ではいかないハイブロウなバックトラックのギャップがたまりません。

精力的に海外のフェスにも出演しているだけにフジロック出演を期待しましたが叶いませんでした。懲りずに朝霧に期待したい所です。

バーンのアルバムはいつでも数年後に魅力がジワジワ効いてくるような不思議な所があるので、今のうちにチェックしておきましょう。

きっと数年後バーンのアルバムを結構頻繁に聞くことになると思いますよw

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(日本では)超無名、それでも光り輝く butterfly child

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海外では人気があるのに、日本では全く…ていうアーティストを好きになるのは多いけど、このジョー・キャシディーことバタフライ・チャイルドは、海外でも残念ながら知名度が相当低いらしいw

元々1990年代に活動していましたが、その後活動を休止。そのまま消えたと思われていたのが、なぜか21世紀もしっくりし始めた2015年頃に奇跡の復帰を果たしましたw

この作品は活動休止前の1995年リリース「the honeymoon suite」

これが今聞いても全然色褪せてません。

サイケ色もあるが、全体的にドリーミーポップというのがふさわしいでしょう。

B・ウィルソンやバーパンク、90年代のブリットポップetc

今聴くとプレファブスプラウトに近いものを感じたりもします。

内省的なストレンジポップの色合いもありますが、様々なポップソングのスタイルを網羅しているため、聴く人によっては統一感がないと言われそうでもありますw

ただ、この雑食性とセンス抜群のメロディラインやサウンドプロダクションは埋もれたままにしておくのはもったいない。

ネオアコの爽快さを感じさせる「Gohst on the shoulder」、かなりディープなサイケ「Deep South」、ドラマチックな幕切れを演出する「I Shall Hear In Heaven」

もっと多くの人に聴いてもらいたいアーティストです。

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フジロック2018 出演者予想 まさかの!ディラン、やっとエレカシ

一般のニュースになっちゃうくらいのサプライズ!

よもやのボブ・ディランには驚いた方も多いでしょうw

ノーベル賞受賞者の出演は、当然初w当たり前ですが、びっくりしました。

ニール・ヤングに続く超大物。

何にせよケンドリック・ラマーとボブ・ディランが並ぶことで、フジロックの面子がぐっと違ったものに見えてきます。

これだからフジロックは面白いし、別格のフェスという印象を持ってしまいます。

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これを当てるのは至難の技と言いたい。いくら予想しようと思っても、やっぱりディランを当てるのはちょっと難し過ぎます。

だからこそフジロックは面白いんですけどw

サマソニがフライングロータス、サンダーキャット、Pファンクを並べてきて、力の入れようをアピールしても、ケンドリックとディランを並べてくるフジロックの力技に一発で吹き飛んでしまった感もあります。

今年の成功は約束されてしまったんじゃないでしょうか?

そして続けざまにエレカシの出演決定に、ようやくかという思いと共に、今後の発表でもう大物は期待できないかもな…という思いもw

というか、ディラン発表で今年のフジロックの出演者発表はある意味一区切りしたといった感がありますね。

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なんつったってコレでしょう。エレカシの底力を見るようなこの曲を苗場でやってくれれば、それで良い。勿論「悲しみの果て」とか「今宵の月のように」も良いけど、やっぱり僕にとっては「ガストロンジャー」とか「ファイティングマン」がエレカシ

個人的にはボブ・ディランニック・ケイヴエレカシなんて「現代の詩人」三連発なんて流れがあったら昇天ものですが、それは欲張り過ぎですかね。

ディラン〜井上陽水エレカシってのもありだなあ…とか、ディラン〜宇多田ヒカルエレカシでも良いなあとか。色々流れも考えちゃいます。

個人的にはディランの前のアーティストが俄然気になり始めましたw

何を持って来ればディランとの流れを作れるか?海外勢だとニック・ケイヴも面白いけど、ディラン前に日本ではあまり知られていないライヴ巧者を持ってきて日本で一躍名を広めようという試みがあっても面白いんじゃないかとか。

個人的にはニック・ケイヴの他に、ギリアン・ウェルチとかウィルコ、スフィアン・スティーヴンなんかが期待したいところですが、ちょっと予想ではディランがファンだと公言しているステレオフォニックスあたりが妥当な線かなあなんて思っています。

とにもかくにもディランの前は誰か?クイズが熱くなってきました!(笑)

Like Zappa / ブルース・ホーンスビーと言う最高の一発屋

一発屋と言うのは、日本では結構笑われがちですが、海外では案外違うようです。

結構一時代を築いた人のような、敬意を払うニュアンスが入るようです。

このB・ホーンスビーも一発屋のイメージが濃いアーティストでしょう。

しかし、アメリカでは特にブルースのようなライヴ主体で活動するアーティストは話題も少なく、誤解を招きがちで、ブルースは典型的タイプの一人でしょう。

とにかく器用な人で、ロックに留まらず、ジャズやブルース、ニューオリンズ系、AORなど様々なジャンルの音をごちゃまぜにしたようなアーティストです。

ましてや大ヒットした「The Way It is」の時の名義であるRangeを早々に解散し、ソロ、noise makersと名義を変えてライヴ活動を中心にしています。

ブルースは一時期グレイトフルデッドに在籍したりと日本人が知らない間にメキメキとその腕をあげていたのですw

さて、彼の経歴はデッド時代を経て、さらに雑食性を増していくと同時に、即興演奏を得意とし、ジャムバンドのようなスタイルになっていったのだと思います。

そんなB・ホーンズビーの真骨頂はライヴにありと言う評判を裏打ちするのがコレ。

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ライヴ盤に目がない私としては、このアルバムは相当なお気にです。

しかし、私がこのアルバムを愛するのは内容の素晴らしさだけではありません。

このジャケットを見て、何か思い出しませんか?初めてこのアルバムジャケットを見た時、私はすぐにあるアルバムジャケットを思い出しました。

それがコレ。

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ネットで調べても、この2作を比較している人はいませんでしたがw、私はブルースはこの「Here Comes the ~」で、ザッパを意識したと信じています。

何せサイコーに痺れるオープニング一つとっても、まさにザッパの香りがプンプンするのです。その香りは至るところに漂っていて、アメリカーナ的な要素を省いていけばザッパのサウンドに非常に近くなると思います。

ただブルースがクレヴァーなのは、彼らしさを決して失っていないところです。

軽やかなブルースのピアノ、彼らしい美しいメロディと素晴らしいバンドサウンド。

アメリカの様々なサウンドスタイルをマスターしたバンドの素晴らしい演奏と疾走感だけをとってみればザッパ以上かもしれません。

もちろん、雑食性でも一歩も引けを取っていません。

このライヴ盤からも様々なジャンルの音楽を聞き取ることが出来、即興を軽々とこなすブルース他メンバーが一丸となってノンストップでドライヴしまくっています。

このアルバムはお気に入りのライヴ盤殿堂入り間違いない作品です。

多くの人に是非聞いてもらいたい一枚。

 

フジロック2018 出演者予想 持ち直し a little の巻

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と言うことで、第二弾が発表になりました。

第一弾でケンドリックのみと言う散々な結果から考えると、第二弾で持ち直したと言って構わないでしょう。構うもんかw

さて、当たったのはブラフマン、ダーティープロジェクターズ、ジョン・ホプキンス、サチモスの計4組。いいじゃないですか。

ブラフマン、DP、サチモスは予想できなくもないですが、ジョンホプはファインプレーじゃないでしょうか。

個人的にはタイコなどでも何度も来日しているにも関わらず、なぜか縁がなく見逃しているジョンホプは正直嬉しい。

イーノの片腕などと言われていますが、この人の「Immunity」は、好きなテクノアルバムでいえばベスト10に必ず入るお気に入り。加えて、故レイハラカミさんが一時期聞き込んでいたと言う、この曲はテクノではマイルストーンクラスの一曲です。

これは是非苗場で聞きたいw

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これはショートバージョンですが、素晴らしいの一言に尽きる…なんならこの曲だけ延々とやる1ステージ1曲のパフォーマンスでも構わないくらい大好き。

ジョンホプ出演は個人的には飛び上がらんばかりの嬉しさです。

DPも嬉しいです。

サマソニもブラック中心のラインナップになってる中でDPはロックよりと思われる方も多いかもしれませんが、個人的にはジェイムス・ブレイクと並んで、実はブラックよりのアーティストと思っているのがDP。

ソランジュのアルバムへの参加など、現在のDPはどちらかと言うとブラックミュージックとの接点の方が多いアーティストです。

クールなグルーヴ。決してアッパーまで「いかせない」グルーヴがDP。

新作は結構愛聴してますが、想起するのはスライの「暴動」やZAPP、カーティスの「There's no place like america today」だったりします。

こちらも期待できますが、実際新作からのライヴで盛り上がるのかが心配w

しかし、サマソニがフライングロータスファンカデリック、カマシやサンダーキャットと飛び道具な上にフジロックでもおかしくない良い面子を揃えてきてるのに大丈夫なんだろうか?

今の流れだともう少しブラック、ヒップホップ勢が来そうですね。

個人的にはヘッドライナーにU2か宇多田は予想していてなんですが、十分ありうると踏んでいます。

勝手に自信を持っているのは、のんと坂本慎太郎ハナレグミの日本勢は固いと思っていますし、アノーニ、Mura-Masaジャミラあたりもいけるんじゃないか?と個人的には思っています。

第三弾に期待ですねw