12年ぶりって… マリーザ・モンチ来日決定

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あれから、もう12年も経ったのかあ…

ストリングスの多様さ、舞台照明の美しさ。もちろんマリーザの妖艶な歌唱力も美しさもこみで素晴らしいステージだった来日公演から12年も経ったなんて…

ブラジルの歌姫。

当時アドリアーナ・カルカニョットと共に聞きまくっていたマリーザの来日公演は脂の乗り切った圧巻のパフォーマンスでした。

なぜかグッズ売り場で販売していた唯一のグッズがキャミソールで、男の自分には用はないし、カミさんに買って帰ろうかと結構本気で悩むくらいミーハーになってしまうほど好きでしたw

そんなマリーザの12年ぶりの来日が決定。しかもモントルージャズフェスの出演だそうで、結構チケット高かったよなあ…と我に返ってしまいましたw

ここ数年はオリジナルアルバムが出ていないし、一時期の才能がこぼれ出るようなリリースラッシュから落ち着いて、トリバリスタスなどちょっと純粋なソロのイメージから遠のいていますが、どんなステージを見せてくれるかは興味ありありですね。

前回はちょっとしたストリングスオーケストラのような豪華な布陣だったけれど、どんな編成でくるのか?

現在進行形のマリーザを見れる貴重な機会なだけに悩むなあw

 

モントルー・ジャズ ・フェスティバル・ジャパン 2019 開催概要

日程:20191012()13()14(月・祝)
会場:東京・日本橋三井ホール

大御所の握りっ屁 細野晴臣「Hochono House」

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注意!!個人的には圧倒的に泰安洋行、はらいそシンパなので悪しからず。

 

なぜHochono Houseだったのか?というのも、細野さん的に何かしらの不満があったんじゃない?と思うくらいに「アルバムとしてとっ散らかっている?」印象が個人的にはあるので、「近年の本作評価は過大評価では?」と思っていましたw

だからでしょうか?初聴で、細野さんの飄々とした感じに「やるなあ…」という印象がありました。

そもそもがカリスマ的扱いを敢えて避けてきた人です。

YMOの人気絶頂の時でさえ、ヨーダだのETだのと言って自嘲的になっていた人だけに、このような初めから奉られてしまいそうなアルバムを作るのはらしくないとも思っていました。

ところが蓋を開けてみれば、これがまた過剰な期待を寄せるファンにちょっとした握りっ屁的な一発を食らわすような人を喰ったアレンジに、さすがと唸りました。

これは近年事あるごとに再評価され崇め奉られかねない空気の中で、ファンへの挑発的な裏切り行為、と言うよりファンに対して、思わず微笑んでしまうようなちょっとした可愛いすかしっ屁みたいな作品に仕上がっています。

この全身脱力した感じが「らしい」と思えたりもしますが…

カリスマアーティスト渾身の一作かと思ったら、茶目っ気たっぷりの小粋な小品が出てきたような、この痛快な感覚は、ちょっとひねくれているかもしれませんが…w

 

 

賛否両論、興味津々、ノラの新作(平野ノラじゃないよ、ジョーンズだよw)

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物議を醸し出すノラの新作。
熱心に追いかけている訳じゃないけど、これだけ賛否両論だとついつい野次馬根性が顔を出してしまい、聞いてみました。
個人的にはノラ嫌いじゃないです。何せギリアン姐ファンだし、「課外授業」はゲストも幅広く、セレクトも千差万別で非常に好感が持てる作品でした。
 
寸評をみるとジャズじゃないとかwノラらしくないとか、言いたいこと言っていておもろいです。
それもそのはず、ウィルコのジェフやダヴマンことトーマス・パートレット!と製作したと言う本作。そりゃあ物議を醸しても仕方ありません。
ただ、ノラの方向性から考えれば、さほど素っ頓狂な行為とも思えないんですけどねえw
元々が、この人の出自はジャズなのでしょうか?
ドノワイはアメリカのSSWの作曲だし、彼女が率いたリトル・ウィリーは、カントリー歌手ウィリー・ネルソンの子供達(日本流にいえばウィリーチルドレン)だとルーツを表明しているしw他にもロックユニットを単発で結成したり。
個人的にはうまいことジャズを隠蓑にアメリカンミュージック再考をメジャーシーンでやってきた巧者の印象しかありません。
 
そもそもファンとの誤解が生じている印象は外野からは明らかでした。
個人的に嫌いな「いわゆるジャズ」が好きな人たちが、ノラの人気を大きく牽引していたのだと思いますが、その人たちが嫌悪感を露わにしたに過ぎないとみてますw
大体ジャズ自体、フレンチとブルースなど黒人音楽のハーフから始まってますし、「いわゆるジャズ」好きの方々は、このフレンチの混血でスノッブなところが好きな人が多いんだと思います。
ただ、現在絶賛分裂中のアメリカの中において、ジャズの枠をはみ出している人たちの多くは、ジャズを進化させると言うよりアメリカンミュージック再考をしているというのが個人的な見立て。(少なくとも自分が好きなのはそれw)
にも関わらず、新しいジャズだのという輩が正直ややこしくするw上に、このように「いわゆるジャズ」好き保守派が出てくると話はドンドンややこしくなるばかりです。
ノラの新作は、そういったややこしい交差点に位置していたと言う印象でしょうか?
 
作品自体は、正直地味wダヴマンとの共作は特に地味な上に、変にダヴ、ダヴステップ的なアプローチがあって、ドノワイ好きの方々には少々お気に召さないかもしれないけれど、カニエやF・オーシャンがそっちへアプローチしている現状を考えると、ノラ懐深いなあと感心しました…
しかも思ったより過激なアレンジではなく、かなり抑えめに上手く聴きやすく仕上げている印象。
ここらのバランス感覚と洗練されたセンスこそノラの真骨頂だと思うのですけどねえw
さすがノラ、支持層の嗜好にも十二分に配慮している余裕っぷりを見せていると思います。
とにもかくにも、新作嫌いじゃないっすw
むしろノラの開拓精神とバランス感覚に拍手を送りたいw
要は「いわゆるジャズ好き」が、少々心が狭いんじゃないかとw  私は言いたいw
 

フジロック2019 コーチェラ フェスはメディアか祝祭か?

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コーチェラの配信を色々思いながら見てました。ちらちらと。

ここ数年で変わったのは、メンツですよね。とにかく、以前は「今年はこういう傾向なのね」といった所見が持てたものですが、正直さっぱり分からなくなったというか、知らないアーティストがどんどん増えちゃって、分かるものの方が少なかったりしますw

これは年かな〜などと思ったものですが、一概にそうとも言えないようで…

それに加え、大物、ベテランが殆ど出なくなったのがコーチェラw

でも、おそらく今一番注目を集めるフェスなわけで、これが謎なんですね。

で、見てみてなんとなく分かったのは、もはやコーチェラはレコード会社の主戦場になりつつあるんじゃないか?と。フェスというよりショーケース。ステージ上にビジネスの匂いをプンプン感じちゃいましたね。

見たのはテーム・インパラ、ビリー・アイリッシュ、1975、ジャネール・モネイ

まあ大物ばかりですが、もうライブというより、ショーですよ、ショーw

気合い入りまくりで、配信映像もカメラアングルとかバッチリ。殆どPVかってくらいで、バックにはLEDスクリーンで圧巻の映像を音楽とリンクして、ダンサーが大挙して出てきて踊りまくるみたいな。

数年前から活字メディアが衰退し、フェスは最も影響力のあるメディアと化したんだと思うのですが、その頂きにあるコーチェラで話題を作るのは、大きな影響力があるとビジネスサイドは思ったのでしょう。

コーチェラででっかい花火を打ち上げて…という流れがあるとしか思えないw

これはこれで面白いとは思います。ジャネールなんて板野友美ばりにガツガツした「やってやる」感が全身から放出されていて、ある種の狂気を感じちゃうくらいでw

でも、ライヴのもう一つの面白さであるオーディエンスとの相乗効果とか、会場の空気を味方にするような偶発的な、すごくアナログチックな良さは当然感じられない…

それはそれで別の単独ライヴみたいな形で出てくるような気がしました。で、個人的にはそっちに凄く共感するので、そっちへ行けばいいんだろうなと。

フジロックは、その綱渡りの最中なんだろうと凄く思うのです。パイオニアの宿命ですね、こういったジレンマは。

想像したより魅せられたのがビリー・アイリッシュ。派手とは言え、インディーズ臭がまだ残った荒削りな感じと、当人のカリスマ性みたいなのが出ていて好感が持てましたね。パフォーマンスもなかなか堂に入っていました。

さてさて、今後フェスとか音楽がどうなっていくのか?余計興味が湧きました。

でも、個人的にはパンチブラザースだったりシルビア・ペレス・クルスなんですけどねw

 

今日の掘り右衛門 Merry Clayton"Mary Clayton"

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このジャケットだけで、どんぶり3杯はいけるでしょw

アナログで奇跡の1000円で購入wこのジャケットはアナログ映えします。

そんなに少なくない音楽愛好家は、ストーンズの名曲「ギミー・シェルター」での彼女の歌声を聞いて、黒人音楽への思いを強くした人がいるでしょう。

メリー・クレイトン。名前はあまり知られていないかもしれませんが、彼女の声を強く記憶に刻んでいる人は相当いるはずです。実弟は愛すべきリトルフィートのPerサム・クレイトンです。

そして、ギミーでのあの歌声が聞こえてきそうなジャケットじゃないですか?もう、このジャケットだけで買いですよ。個人的にはw

もちろん内容もバッチリ。期待した歌声、アレンジを聞かせてくれます。

ゲストにディヴィッド・T・ウォーカー、キャロル・キング。プロデュースはB・プレストンと、60年代のソウルやフォーク、ロックの橋渡しとして活躍した彼女の存在を象徴するようなメンツと演奏。

ドロドロとした南部ソウルの香りを濃厚に漂わせつつ、あくまでも白人層を視野に入れた洗練さを併せ持ったアルバムで、C・キングやJ・テーラー、N・ヤングのカヴァーを絶妙に披露しています。

分かりやすくも正統派。ブルーアイドソウル的な分かりやすさをソウル寄りに。

これが久しく埋もれていたのは謎と言うしかありませんね。

とにもかくにも、このジャケット。リビングに気合い用に一枚あってもいいですよw

フジロック2019もいいけど、パンチもね!

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ついに発表されたパンチブラザース来日公演!

今回は7/9〜7/124日間blue note東京で行われることが決まりました。パチパチ。

初来日公演ではステージに一本の集音マイクのみと言う驚きのセッティングながら、超絶技巧、驚異の音響でマニアも含め驚愕させたのは3年前なれど、今もって全く色褪せることのない衝撃でした。

何せ現代ブルーグラスの急先鋒にして、オルタナカントリー、アメリカーナの実力者にして台風の目となるバンドだけに、その動向は正にミュージシャンや評論家も目を離せないのが今のパンチです。

来日公演も矢野顕子田島貴男、P・バラカンなどが絶賛していましたが、その演奏力もさることながら、エンターテイメントとしてスリリングかつ美しいステージでした。

あれから3年、ほぼ立ち止まることなく疾走して来たパンチの面々。

特にリーダーのクリス・シーリはヨーヨーマ、B・メルドー、E・マイヤーなどと共にジャズからクラシックまで様々なジャンルのアルバムを制作、アメリカを代表するラジオ番組のMCとして活躍し、J・ホワイト、J・トゥイーディなどとも共演するなど、八面六臂の大活躍だったのは、ファンならご存知のはず。

不意をついてテーム・インパラのカヴァーをドロップするなど、全くもってその雑食性貪欲性には驚かされました。

どれだけ大きくなり、どれだけ幅を広げて来たのかが注目される来日公演。

フジロックもいいけど、パンチの再来日公演は夏の大イベントの一つになりますよ!

現代アメリカ音楽の潮流の大きなうねりの一つと化しているパンチの来日公演、見逃す手はないと思います!

www.youtube.com

新札のデザイン〜ムーンライダース再評価に向けてw

全然、フジロックに関係ないですが…新札のデザインが発表されましたねw

 

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渋沢栄一。セレクトとしては文句なしでしょう。功績を考えても。

ただ、デザインを見た時、「あれ?鈴木慶一?」と思ってしまいました。

とにかくムーンライダース好きなものでw

昨今ムーンライダースはあまり扱われることがないですが、日本のポップミュージックに与えた影響は細野さんと同等くらいにはあるんじゃないかと思っているんでw

そういう意味では、この新札発表で、鈴木慶一再評価に結びつかないものか?と一瞬思いましたが、あるわけがありませんw

でも、ここは「火の玉ボーイ」「青空百景」「最後の晩餐」

ムーンライダースの傑作3枚くらいは、ちょっと聞いてみてもらえるとありがたいっすwいいバンドですよw