賛否両論、興味津々、ノラの新作(平野ノラじゃないよ、ジョーンズだよw)

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物議を醸し出すノラの新作。
熱心に追いかけている訳じゃないけど、これだけ賛否両論だとついつい野次馬根性が顔を出してしまい、聞いてみました。
個人的にはノラ嫌いじゃないです。何せギリアン姐ファンだし、「課外授業」はゲストも幅広く、セレクトも千差万別で非常に好感が持てる作品でした。
 
寸評をみるとジャズじゃないとかwノラらしくないとか、言いたいこと言っていておもろいです。
それもそのはず、ウィルコのジェフやダヴマンことトーマス・パートレット!と製作したと言う本作。そりゃあ物議を醸しても仕方ありません。
ただ、ノラの方向性から考えれば、さほど素っ頓狂な行為とも思えないんですけどねえw
元々が、この人の出自はジャズなのでしょうか?
ドノワイはアメリカのSSWの作曲だし、彼女が率いたリトル・ウィリーは、カントリー歌手ウィリー・ネルソンの子供達(日本流にいえばウィリーチルドレン)だとルーツを表明しているしw他にもロックユニットを単発で結成したり。
個人的にはうまいことジャズを隠蓑にアメリカンミュージック再考をメジャーシーンでやってきた巧者の印象しかありません。
 
そもそもファンとの誤解が生じている印象は外野からは明らかでした。
個人的に嫌いな「いわゆるジャズ」が好きな人たちが、ノラの人気を大きく牽引していたのだと思いますが、その人たちが嫌悪感を露わにしたに過ぎないとみてますw
大体ジャズ自体、フレンチとブルースなど黒人音楽のハーフから始まってますし、「いわゆるジャズ」好きの方々は、このフレンチの混血でスノッブなところが好きな人が多いんだと思います。
ただ、現在絶賛分裂中のアメリカの中において、ジャズの枠をはみ出している人たちの多くは、ジャズを進化させると言うよりアメリカンミュージック再考をしているというのが個人的な見立て。(少なくとも自分が好きなのはそれw)
にも関わらず、新しいジャズだのという輩が正直ややこしくするw上に、このように「いわゆるジャズ」好き保守派が出てくると話はドンドンややこしくなるばかりです。
ノラの新作は、そういったややこしい交差点に位置していたと言う印象でしょうか?
 
作品自体は、正直地味wダヴマンとの共作は特に地味な上に、変にダヴ、ダヴステップ的なアプローチがあって、ドノワイ好きの方々には少々お気に召さないかもしれないけれど、カニエやF・オーシャンがそっちへアプローチしている現状を考えると、ノラ懐深いなあと感心しました…
しかも思ったより過激なアレンジではなく、かなり抑えめに上手く聴きやすく仕上げている印象。
ここらのバランス感覚と洗練されたセンスこそノラの真骨頂だと思うのですけどねえw
さすがノラ、支持層の嗜好にも十二分に配慮している余裕っぷりを見せていると思います。
とにもかくにも、新作嫌いじゃないっすw
むしろノラの開拓精神とバランス感覚に拍手を送りたいw
要は「いわゆるジャズ好き」が、少々心が狭いんじゃないかとw  私は言いたいw