ブリタニー 炎情

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そもそも情念の人なんだけど、ソロ1stの炎情ぶりが素晴らしい。

アラバマ・シェイクスも素晴らしいんですけど、どうも一本調子の印象が1stであったのは確かで、逸材だけどアラバマでやっていくと単調になりかねない危うさがありました。

ところが2ndで、良い意味での裏切りを成し遂げたのでした。

ロックと南部ソウルとブルースのスクンブル交差点に仁王立ちするような、ボーダーラインを闊歩するサウンドには痺れました。

特にソウルフルな楽曲からブルースへスライドしていくようなハードな楽曲や、アーバンソウルのような洒落っ気のある楽曲をこなす姿に、案外器用なのねと納得。

そのアラバマのvo、ブリタニー・ハワードのソロが抜群に良いです。

インタビューによれば、幼くして亡くなった姉へ捧げたアルバムとのことで、より情念の高まりを感じない訳がありません。

出だしっからアラバマにはなかったリズムのカオスを撒き散らし、バックの演奏がそれなりに凝っているのはアラバマの2ndでも散見されましたが、よりフリーなジャズの要素も感じられ、ロックファンにはとても新鮮に受け止められそうです。

印象的には21世紀モードのアレサ・フランクリンカーティス・メイフィールド、フィリーソウルとスタックスの融合?そんな印象です。

楽曲もバラエティに富み、大胆に電子音や声にエフェクターをかけたり、ボーカリストとしての挑戦を忘れていないところが素敵です。

欲をいえば、うらびれたライヴハウスでと言いたいところですが、この歌声、パフォーマンスも込みで、アラバマ以上に観たくなりました。

来年のフェスでは結構引っ張りだこになりそうですねえwフジで是非。

 

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この曲は比較的スタンダード。他の曲はもっとアグレッシヴですw