フジロック2019 活動停止した彼女 mitski"Be the cowboy"

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fujirock2019でベストアクトを挙げろと言われたら、多分ジャネール・モネイじゃないかなとは思うのですが、今持って引きずり続けているのがmitskiだったりします。

レッドマーキーのトリを担ったmitskiのライヴは、フェスらしからぬルードで繊細なライヴで、みる人がみれば強烈なパフォーマンスでした。

見る前は「きっとギターバンドらしい、ほどほどに良いほどほどのパフォーマンスをするだろう」くらいの期待度65%程度のスタンスでレッドマーキーに足を踏み入れたのですが、これが大いに裏切られることになったのです。

ステージの真ん中に鎮座する大きな机のようなものの上で、昭和前半の女子高生の体操服姿のようないでたちのmitskiが器械体操のようなダンスともパフォーマンスともつかないものをしながら淡々と歌い続けている姿は一種異様でさえありました。

曲調もスミスmeetsフレンチポップ、ステレオラブあたりを想起させるもので、アンニュイな空気が濃厚にレッドを埋め尽くしていました。

どこか賛美歌のようでもあり、モリッシーが孤独な青年の独白だとしたら、mitskiのそれは修道女の独白のような印象があります。

彼女のパフォーマンスは、いい意味で「表現したいことと現在のバンド編成での演奏がかけ離れ過ぎている」印象だったのです。

体操服でのストリップのようなダンスともパフォーマンスともつかないものが、その苛立ちのようなものを埋め合わせつつ、彼女自身が精一杯「表現したいこと」を体現しようとして足掻いているような印象が強く、只者じゃない感がだだ漏れでした。

すでに「活動停止」を宣言していて、ツアーの連続で疲れたと云う理由でしたが、個人的にはその「苛立ち」を解消するための充電期間なんじゃないか?と勝手に勘ぐってしまうくらい、勝手にいい意味での彼女のジレンマを感じた次第w。

俄然活動再開した時のmitskiにとても期待したいと思ったのが去年のフジロックの印象なのです。だから、今持ってずっと引きずり続けているのです。

今回アナログが安く売っていたので、彼女のヒット作をゲット残念ながら取り立ててアナログ映えする作品ではありませんでしたが、細部にノイズやアグレッシヴなベースやのプレイが散見され、俄然次作への期待が募りました。

一部のニュースで、今年のフェスに幾つか出演のアナウンスがされており、活動再開する様子。(   ←残念ながらガセでした (涙))

一体彼女がどんな表現をするのか?期待せずにはいられません。

ここは一つ、新作をリリースしての本格的活動再開を期待したいところ。

期待しているのはチェンバーロックかマッシヴとかポーティスヘッドのような幻想的なアプローチなんだけど、さてさてどうなることか。

だいぶ期待しています。

 

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