ずっと聴いていたくはない快作 Park Jiha

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世界的評価を得ながら、不祥事もあり映画を撮れなくなり、失意の中早逝してしまった韓国の映画監督キム・ギドク

観ればダークになるし、世界観は1mmも共感できないし、全く好きではない。

なのに新作が出れば観ずにはいられない不思議な映画監督でした。

Park Jihaの作品はキム・ギドクに似ています。

韓国のちょっと冷たい暗いイメージを全身に纏ったようなサウンド。緊張感は尋常ならないものがあり、アルバムを聴きとおすとドッと疲れてしまいます。

日本の笙にも似た楽器を操るマルチミュージシャンだそうで、サックスなどと共演しながら独自の確固たる世界を確立しています。

これをずっと聞いていたら目つきが変わってしまうんじゃないかと本気で思うような、ダークでディープなサウンドですが、時折聞きたくなる不思議な魅力があります。

韓国の現代音楽やジャズの情報はなかなか入ってこないせいで、リアルタイムで追っかけられていませんが、気が付けば新作リリースが間近でした。

しかもジャケットがキャロライン・ショウと酷似しているのが興味深い。

案外触発されていたとしても不思議ではありません。

衝撃的な出会いとなった「Communion」から、どちらかというと聞きやすくなったような感じもあります。

先行配信された新曲を聴くに、世界観は変わっていませんが、かなりこなれた感じがあって、映像喚起力と絶え間ない緊張感はあい変わらずです。

新曲を聴く限り新作も期待して損はなさそうですね。同じくドイツのGlliterbeatからのリリース。商業的にもそれなりに成功したのかもしれません。

楽しみにして聞きたいものです。

新しい音楽をお求めの方はぜひ。