フジロック2019 日割りも発表、ぶっちゃけ1日目に固まり過ぎでしょうw
ついに日割りが発表されました。
大方出演アーティストは決まったということです。1日目のレッド、3日目のホワイトなどに穴がありますが、まあ大物が入ることはありませんw
誰もが思っているんじゃないでしょうか?初日に固まり過ぎだということをw
個人的にも中村佳穂、オリジナルラブ、七尾旅人、ウォーターボーイズ、ジャネール・モネイ、MITSKI、スガシカオ、ソウルフラワーユニオン、トム・ヨークと非常に固まっています。
それに比べて2日目がスカスカ感が否めませんwいや、個人的なアレですけどねw
クラムボン、Tempalay、オールウェイズくらいですw
そして、3日目。個人的には今年の目玉キュアーがヘッドライナーなので、そこは外せないんですけどハイエイタス、渋さ、スカート、ジェイムス・ブレイクと言ったところで、初日の固まり具合が余りにもなもんで、正直憤りを感じてますw
それにしてもマーティン・ギャレックスとか、フジロックにも波がきたという感じがしますねw若い層の取り込みもあるんでしょうが、orgでプッシュされても、やっぱりピンとこないというか「ジュリアナ東京」と何が違うのか区別さえつきません。
というかジュリアナの方が狂気がミックスされている分だけ面白みがあるような…
若年層の取り込みはフジロックも必要だと思います。正直、ここ数年の客層からすると高齢化現象の印象は否めませんし、頑張ってもらいたい気持ちはあります。
ただ、若年層も高齢層も取り込む使命(と勝手に言ってますが…)を孕むフジロックであるならば、もっとサプライズがあって欲しいなあと思います。
フジロックの奥といえば、なんだかコアな層がニヤニヤしながら集う場所で、フジロックじゃないと呼べないアーティストが結構出ていたものでした。
それが年々なくなっているのが切ないですね。
バンコク〜あたりはそういう匂いもありますが、とはいえ感があります。
もっと目線を変えた趣向のある企画とかあってもいい気がします。
今であれば大貫妙子、竹内まりあの海外再評価に合わせて、大貫妙子、細野晴臣をメインにジャパニーズポップスの変遷をなぞるようなラインナップとか、拡大するSSWみたいなキュレーター的な企画会場があっても良いと思うんですけどねw
なかなか奥に客が来ないって嘆いていた数年前。確かに集客がなければ難しいとは思うのですが、むしろ無駄(って言っちゃったw)があるからこそプラスαの客層が集まるんじゃないかと思うんですが…
来年こそオルタナカントリー的なアーティスト、ワールドミュージックの観点からのセレクトがあると嬉しいです。
懐底なし沼の才人 〜Paul Simonの底なし沼〜
ワールドミュージック系の方々へのちょっとした不信感があるとすれば、それは多様性を求めてWMへ傾倒していった筈が、いつの間にやらWM崇拝という狭い枠に固執するのが本末転倒のように見えるからかもしれません。
よりマニアックに音楽を求め、うるさ方になりたい気持ちもわからんではないけれど、どうもそういったジャンルに固執してしまうのは個人的に抵抗を感じてしまう。
そういった観点から最近とみに偉大だなあ…と思うのは、D・バーンとP・サイモンの二人だったりします。
この二人の音楽に対する探究心と柔軟性は、聞けば聴くほどに感心します。
二人ともベースとしてロックやフォークがあって、WMにはまりこんだり、ファンクへ行ったり、ジャズっぽいものやテクノめいたものにも行く。でも、不意にベースとなるジャンルに戻ってきて、音楽の冒険の進化を手土産に良作を生み出します。
S・ジャローズがP・サイモンをカヴァーしているのを聞いて、ふと思ったのです。
アメリカンミュージック再考があるとすれば、その核にはディランやN・ヤングなどがいるんだろうけど、P・サイモンは音楽のスクランブル交差点のようなアメリカという国の音楽を考える上では最重要人物の一人なんじゃないかとw
「P・サイモンのジャンルを横断するのは当たり前のように思えたけれど、相当すごいことだ!」と改めて思い、過去のアルバムを振り返ってみました。
元を正せば「コンドルは飛んでいく」はペルー、「スカボローフェア」はスコットランド民謡、「グレイスランド」のアフリカ、他にもプエルトリコなど様々な国の音楽をシレッと取り上げ、サイモン節に仕立てあげてしまいます。
その咀嚼と消化の仕方が、あまりにも自然体過ぎて、凄さが全然わからない。
でも、ふとキャリアを振り返ってみれば、そこには膨大な音楽探求の足跡が見て取れるのがサイモンの本当に凄いところでしょう。
本作は、彼のセルフカヴァー集です。
ですが、その参加メンバーをみると、サイモンの未だ衰えぬ冒険心が見て取れます。
ビル・フリーゼル、ジャック・ディジョネット、スティーヴ・ガット、ウィントン・マルサリス、そしてy-music!
今この集団を注目しておいて損はないと断言できるのがy-musicで、このタイミングで持ってくるあたりが、サイモンの探究心のなせる技としか言いようがありません。
このグループ、正に今もっとも輝いていると言ってもよくて、この後もB・ホーンスビーの作品への参加などワクワクさせてくれる活動を継続中。
そんな注目株を引き連れるサイモンは、ライヴ活動に終止符を打ちましたが、未だミュージシャンをやめるつもりはサラサラないようで、この作品での懐の広さにはもはやため息しか漏れません。
y-musicを交えたクラシカルな雰囲気の漂う曲からジャズのムードが漂う曲。勿論サイモンらしいフォーク系の曲もあります。様々な国の音楽が正にごちゃまぜ状態です。
個人的には盛り上がりところだった「HOW THE HEART APPROACHES WHAT IT YEARNS」はウィントンのトランペットが冴えまくり、ネイト・スミスの締まったドラムが心地よく、サリバン・フォートナーのピアノが見事に舞っています。
それに続くセカンドラインの演奏が軽妙な「PIGS,SHEEP AND WOLVES」への流れなどそんじょそこらの若造にはできませんって!
録音状態も最高で、私はアナログで購入しましたが、アナログ映えしてます。
ダウンロードコードも付いてます。正直買わんでどうする?と思える出来栄えです。
中毒性が高いのはテクノ BGMにテクノ ジョン・ホプキンスの絶妙なテクノ具合〜
ジョン・ホプキンスはテクノ畑では五本指に入るお気に入りのアーティストです。
あのレイハラカミがとりつかれたように聞いていたという逸話を聞いて手をだし、そのままその魅力の虜になりました。
ドラムンベース系のアーティストやデトロイト系より分かりやすく、一般の人でも受け入れやすい懐の広さがジョンホプの魅力ではないでしょうか?
イーノの右腕とも呼ばれ、御大からの信頼が厚いのも頷ける良心的なアーティストです。
特にジョンホプのアルバムの中でも美しさや親しみやすさのある「insaides」収録の「Light through the Veins」は、自分の中では砂原良徳の「Lovebeats」やエイフェックスの「boys/girls song」URの「windbells」などと並び、いつまでも聴いていたいフェイヴァリットテクノナンバーの一つです。
テクノでツボがはまった曲は、いつまで経っても飽きない。
ロックに比べて的中率は低いかもしれませんが、テクノで波長が合ってしまう曲の中毒性は非常に高く、底なしの酩酊を味わえてしまいます。
どちらかといえば、方法論や構造、その成り立ちもジャズに近いのだと思うのですが、そのため非常に泥沼化しやすく、ループしていつまでも聴いていたいと言う欲望がふつふつと湧いてきて非常に危なっかしい魅力がありますw
ジョンホプの「Light through~」もそんな一曲で、曲自体が閉じていないというか、無限の広がりを持つという意味ではアンダワの「Rez」や電グルの「虹」の系統というと伝わりやすいかもしれません。
テクノのお気に入りは大概が、その展開や旋律が完結していないというか、曲自体が閉じていないからこそ、いつまでも引きずってしまう。
歌ものに比べ、BGMとしても十分機能するけれど、集中して聞くと発見がいつもありいつまで経っても新鮮な聴く喜びがある。
個人的には読書のBGMには案外重宝していて、目を休めたい時に音に耳を傾けると、BGM以上の面白さがあるというジャズ同様重宝する音楽なのです。
特に個人的におすすめのテクノアルバムをあげると
砂原良徳/Lovebeat
reiharakami/red curb
この3枚はコルトレーンやローランド・カークと並んで、不滅の読書BGMアルバムとして愛聴しています。気が向いたら是非に。
12年ぶりって… マリーザ・モンチ来日決定
あれから、もう12年も経ったのかあ…
ストリングスの多様さ、舞台照明の美しさ。もちろんマリーザの妖艶な歌唱力も美しさもこみで素晴らしいステージだった来日公演から12年も経ったなんて…
ブラジルの歌姫。
当時アドリアーナ・カルカニョットと共に聞きまくっていたマリーザの来日公演は脂の乗り切った圧巻のパフォーマンスでした。
なぜかグッズ売り場で販売していた唯一のグッズがキャミソールで、男の自分には用はないし、カミさんに買って帰ろうかと結構本気で悩むくらいミーハーになってしまうほど好きでしたw
そんなマリーザの12年ぶりの来日が決定。しかもモントルージャズフェスの出演だそうで、結構チケット高かったよなあ…と我に返ってしまいましたw
ここ数年はオリジナルアルバムが出ていないし、一時期の才能がこぼれ出るようなリリースラッシュから落ち着いて、トリバリスタスなどちょっと純粋なソロのイメージから遠のいていますが、どんなステージを見せてくれるかは興味ありありですね。
前回はちょっとしたストリングスオーケストラのような豪華な布陣だったけれど、どんな編成でくるのか?
現在進行形のマリーザを見れる貴重な機会なだけに悩むなあw
モントルー・ジャズ ・フェスティバル・ジャパン 2019 開催概要
日程:2019年10月12日(土)、13日(日)、14日(月・祝)
会場:東京・日本橋三井ホール
大御所の握りっ屁 細野晴臣「Hochono House」
注意!!個人的には圧倒的に泰安洋行、はらいそシンパなので悪しからず。
なぜHochono Houseだったのか?というのも、細野さん的に何かしらの不満があったんじゃない?と思うくらいに「アルバムとしてとっ散らかっている?」印象が個人的にはあるので、「近年の本作評価は過大評価では?」と思っていましたw
だからでしょうか?初聴で、細野さんの飄々とした感じに「やるなあ…」という印象がありました。
そもそもがカリスマ的扱いを敢えて避けてきた人です。
YMOの人気絶頂の時でさえ、ヨーダだのETだのと言って自嘲的になっていた人だけに、このような初めから奉られてしまいそうなアルバムを作るのはらしくないとも思っていました。
ところが蓋を開けてみれば、これがまた過剰な期待を寄せるファンにちょっとした握りっ屁的な一発を食らわすような人を喰ったアレンジに、さすがと唸りました。
これは近年事あるごとに再評価され崇め奉られかねない空気の中で、ファンへの挑発的な裏切り行為、と言うよりファンに対して、思わず微笑んでしまうようなちょっとした可愛いすかしっ屁みたいな作品に仕上がっています。
この全身脱力した感じが「らしい」と思えたりもしますが…
カリスマアーティスト渾身の一作かと思ったら、茶目っ気たっぷりの小粋な小品が出てきたような、この痛快な感覚は、ちょっとひねくれているかもしれませんが…w
賛否両論、興味津々、ノラの新作(平野ノラじゃないよ、ジョーンズだよw)
フジロック2019 コーチェラ フェスはメディアか祝祭か?
コーチェラの配信を色々思いながら見てました。ちらちらと。
ここ数年で変わったのは、メンツですよね。とにかく、以前は「今年はこういう傾向なのね」といった所見が持てたものですが、正直さっぱり分からなくなったというか、知らないアーティストがどんどん増えちゃって、分かるものの方が少なかったりしますw
これは年かな〜などと思ったものですが、一概にそうとも言えないようで…
それに加え、大物、ベテランが殆ど出なくなったのがコーチェラw
でも、おそらく今一番注目を集めるフェスなわけで、これが謎なんですね。
で、見てみてなんとなく分かったのは、もはやコーチェラはレコード会社の主戦場になりつつあるんじゃないか?と。フェスというよりショーケース。ステージ上にビジネスの匂いをプンプン感じちゃいましたね。
見たのはテーム・インパラ、ビリー・アイリッシュ、1975、ジャネール・モネイ。
まあ大物ばかりですが、もうライブというより、ショーですよ、ショーw
気合い入りまくりで、配信映像もカメラアングルとかバッチリ。殆どPVかってくらいで、バックにはLEDスクリーンで圧巻の映像を音楽とリンクして、ダンサーが大挙して出てきて踊りまくるみたいな。
数年前から活字メディアが衰退し、フェスは最も影響力のあるメディアと化したんだと思うのですが、その頂きにあるコーチェラで話題を作るのは、大きな影響力があるとビジネスサイドは思ったのでしょう。
コーチェラででっかい花火を打ち上げて…という流れがあるとしか思えないw
これはこれで面白いとは思います。ジャネールなんて板野友美ばりにガツガツした「やってやる」感が全身から放出されていて、ある種の狂気を感じちゃうくらいでw
でも、ライヴのもう一つの面白さであるオーディエンスとの相乗効果とか、会場の空気を味方にするような偶発的な、すごくアナログチックな良さは当然感じられない…
それはそれで別の単独ライヴみたいな形で出てくるような気がしました。で、個人的にはそっちに凄く共感するので、そっちへ行けばいいんだろうなと。
フジロックは、その綱渡りの最中なんだろうと凄く思うのです。パイオニアの宿命ですね、こういったジレンマは。
想像したより魅せられたのがビリー・アイリッシュ。派手とは言え、インディーズ臭がまだ残った荒削りな感じと、当人のカリスマ性みたいなのが出ていて好感が持てましたね。パフォーマンスもなかなか堂に入っていました。
さてさて、今後フェスとか音楽がどうなっていくのか?余計興味が湧きました。
でも、個人的にはパンチブラザースだったりシルビア・ペレス・クルスなんですけどねw