天才は忘れた頃にやってくる Caroline Shaw
以前からクリス・シーリはアメリカ公認の天才だから安心して欲しいと言い続けていますが、案外天才はいたるところにいるようです。
今回ご紹介する天才は、キャロライン・ショウさんですw
きっと幼い頃は学級委員をしていたにちがいないと思わせる理知的なルックス。
この人もかのマッカーサー・フェローズを与えられたアメリカ公認の天才さんでした。
アタッカトリオの「オレンジ」でその名前を意識するようになりましたが、「オレンジ」は、クラシックよりでちょっと私にはその天才ぶりはピンときませんでした。
とはいえ、最年少でマッカーサーフェローズを与えられた天才です。
クリス以上に天才なのでは?と思って、Soパーカッションとの共演作を聞いてみたのですが、この作品がのけぞるくらいに素晴らしい作品でした。
クラシックというより現代音楽。しかも、ほぼ歌以外のバックトラックはパーカッションによってメロディを奏でています。なのにメロディアスかつアヴァンギャルドというもうミラクルのような作品です。
まずはシガーロスやボンイヴェールに通じる抒情的なメロディを堪能して下さい。
現代音楽とは思えないメロディアスな音世界にうっとりすること請け合いです。
数回楽しんだ後は、アグレッシヴなパーカッションの演奏に耳を傾けてみれば、キャロライン・ショウが只者じゃないことに気が付くはずです。
ノイジーだったり、アヴァンギャルドだったり、はたまたキュートな打楽器の乱れ打ちに驚かされること請け合いです。
そもそも「ナローシー」というミニアルバムで手応えを感じて、アルバム制作に至ったという経緯からもわかるように、既に世界観がしっかり構築されています。
これは本当に素晴らしい。
ヨンシーやニコ・ミューリー、yミュージック、ルーファス・ウェインライトあたりが好きな方なら、まず気に入ること間違いありません。
クリスと同等レベルの天才がまたもや登場したもので、また天才かよ!と嬉しい悲鳴ですw