Like Zappa / ブルース・ホーンスビーと言う最高の一発屋
一発屋と言うのは、日本では結構笑われがちですが、海外では案外違うようです。
結構一時代を築いた人のような、敬意を払うニュアンスが入るようです。
このB・ホーンスビーも一発屋のイメージが濃いアーティストでしょう。
しかし、アメリカでは特にブルースのようなライヴ主体で活動するアーティストは話題も少なく、誤解を招きがちで、ブルースは典型的タイプの一人でしょう。
とにかく器用な人で、ロックに留まらず、ジャズやブルース、ニューオリンズ系、AORなど様々なジャンルの音をごちゃまぜにしたようなアーティストです。
ましてや大ヒットした「The Way It is」の時の名義であるRangeを早々に解散し、ソロ、noise makersと名義を変えてライヴ活動を中心にしています。
ブルースは一時期グレイトフルデッドに在籍したりと日本人が知らない間にメキメキとその腕をあげていたのですw
さて、彼の経歴はデッド時代を経て、さらに雑食性を増していくと同時に、即興演奏を得意とし、ジャムバンドのようなスタイルになっていったのだと思います。
そんなB・ホーンズビーの真骨頂はライヴにありと言う評判を裏打ちするのがコレ。
ライヴ盤に目がない私としては、このアルバムは相当なお気にです。
しかし、私がこのアルバムを愛するのは内容の素晴らしさだけではありません。
このジャケットを見て、何か思い出しませんか?初めてこのアルバムジャケットを見た時、私はすぐにあるアルバムジャケットを思い出しました。
それがコレ。
ネットで調べても、この2作を比較している人はいませんでしたがw、私はブルースはこの「Here Comes the ~」で、ザッパを意識したと信じています。
何せサイコーに痺れるオープニング一つとっても、まさにザッパの香りがプンプンするのです。その香りは至るところに漂っていて、アメリカーナ的な要素を省いていけばザッパのサウンドに非常に近くなると思います。
ただブルースがクレヴァーなのは、彼らしさを決して失っていないところです。
軽やかなブルースのピアノ、彼らしい美しいメロディと素晴らしいバンドサウンド。
アメリカの様々なサウンドスタイルをマスターしたバンドの素晴らしい演奏と疾走感だけをとってみればザッパ以上かもしれません。
もちろん、雑食性でも一歩も引けを取っていません。
このライヴ盤からも様々なジャンルの音楽を聞き取ることが出来、即興を軽々とこなすブルース他メンバーが一丸となってノンストップでドライヴしまくっています。
このアルバムはお気に入りのライヴ盤殿堂入り間違いない作品です。
多くの人に是非聞いてもらいたい一枚。