来日直前!Silvia Perez Cruzの謎のアルバム  ”Llama"

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待ちに待ったシルビア・ペレス・クルスの再来日公演。

スペイン・カタルーニャ地方が生んだ至宝。

ファドやジャズ、ポップスなどなどあらゆるジャンルを飲み込む素晴らしい歌い手であるのは、ファンならお分かりでしょう。

そんな彼女のバイオグラフィーに一点、不思議な作品があります。

ハングドラム(以後、ハンドラジャケ)がジャケットになったアルバムとちょっといちゃついている感が強い白黒の二人のジャケット(以後、いちゃジャケ)の2枚。

シルビアとイスラエルハングドラム奏者のRavid Goldschmidtの共演作で、共にタイトルは「Llama」w

ハンドラジャケが2006年リリース。いちゃジャケが2011年にリリースされたリマスター盤?となっているように思われます。

結構前から流通が少なくプレミアがついていたハンドラジャケは聞きたくても聞けない一枚として、ずっとアマゾンなどで見張りをする日々が続いていました。

そんな中、初来日公演の時のグッズ販売のところで見つけたのが、いちゃジャケw

スタッフの話だと「既に稀少盤で、これを最後に廃盤になる」と言われたので即購入を決めたのでした。

ところが、購入後に調べてみるとハンドラジャケといちゃジャケの曲目が全く違う。

かぶっているのは1曲のみ。

ようやく入手した「Llama」のはずが、結局ハンドラジャケを継続して追い求めなければならないことが判明してしまいました。

その後、アマゾンでリーズナブルな値段でハンドラジャケを入手出来たのはラッキーだったとしか言いようがありません。

では、なぜこの作品が入手困難になってしまったのか?更にいえば、なぜ2種類ある上に曲目も全く違うのか?

ファンとしては妄想しないではいられません。

まず思ったのが、いちゃつく二人がアツアツの時期に勢いで作った一枚で、その後破局、シルビアも黒歴史的な一枚になってしまっていると言う下世話な憶測。

もう一つは、シルビアとしても納得のいかない一枚で、キャリアから外したいと思っているため、闇に葬ろうとしていると言うありがちな憶測。

確かに作品としての完成度は高いとはいえません。少しばかりハングドラムの比重が高く、シルビアの歌唱を堪能するには物足りない内容とも言えるでしょう。

しかも、ハンドラジャケはインストも多く、期待を少々下回る出来栄えと思います。

ただ、このような変種はファンとしては大好物。

シルビアがどういう思いでこの作品を作り、今振り返るのか?どのような理由でこの作品を廃盤にまでしようとしているのか?

ちょっとファンとしては出来栄えとは別に、変に好奇心をくすぐられる作品です。